スモールカーに目がない者にとって、ザガート製"レコルト・モンツァ"ボディの1961年フィアット・アバルト1000ビアルベーロはまさに宝石だろう。だが、2014年9月にグッドウッド・リバイバルで開催されたボナムスのオークションでは、推定落札価格は9万~15万ポンドながら、落札されずに終わった。
入札者は大々的なレストアが必要なことに尻込みしたのかもしれない。このシャシーナンバー987382は33年間以上をマラネロ・ロッソ・ミュージアムで過ごした。過去にはヒストリックレース参戦のため整備を受けたこともあったが、たいていの博物館収蔵車がそうであるように、メカニカル面には手を入れる必要がある。エンジンはシリンダーライナーのトップ周辺に錆が出ている状況で、クラッチは擦り切れてひどい音を発し、ブレーキは固着していている。
だが、外観はまずまずだし、経歴は文句なく素晴らしい。サーキットと公道で数々のクラス優勝を飾っているので、万全の状態にレストアすればトップクラスのイベントに参戦する資格が手に入る。きっと巨大なロケット花火のように元気な走りを披露するに違いない。羽のように軽い車体は124mph(約200㎞/h)に達する。1000ビアルベーロ・ザガートほどサーキットで楽しく振り回せる車はない。しかも誰もが思わず振り返るユニークな姿だ。
今回の推定落札価格は大幅に控えめの7万~9万ポンドであったが、実際の落札額は6万3100ポンドであった。それでもこのモデルの値段としては高いほうだ。
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December 09, 2019 at 07:59AM
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スモールカーの宝石 サーキットと公道で数々のクラス優勝車とは? - マイナビニュース
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