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Friday, March 27, 2020

一貫斎、空飛ぶ思い真剣に 考案の鳥形飛行機の詳細図見つかる - 中日新聞

新発見の「阿鼻機流大鳥秘術詳細図」(上)と市指定文化財「阿鼻機流大鳥秘術」=長浜市公園町の長浜城歴史博物館で

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 近江国国友村(現・長浜市国友町)の科学技術者・国友一貫斎(一七七八〜一八四〇年)が考案した鳥形飛行機の詳細図が見つかった。一貫斎が記し、一九六四(昭和三十九)年に市指定文化財になった日本最古の飛行機図面「阿鼻機流(あびきる) 大鳥秘術(おおとりひじゅつ)」に描かれた機体の素材や作り方を示している。実際は飛べないとみられるが、詳細図からは飛行を真剣に検討したことがうかがえ、科学技術史上貴重な発見という。

 一貫斎の本職は鉄砲鍛冶だが、日本初の反射望遠鏡など多彩な機器の制作で知られる。

 一八一六(文化十三)年から五年ほど江戸に滞在しており、この時に触れたオランダの書物や機器を参考にしたとみられる。

 「阿鼻機流」も小鳥を意味するラテン語「AVICULA(アヴィクラ)」が基とみられ、西洋飛行術の影響がうかがえる。一九六四年指定の図面では、機体は五角形の箱型胴体に主翼と尾翼を備え、幅約十二メートル。胴体部分に人が入り、翼を羽ばたかせる仕様だった。

 詳細図では、ヒノキやなめし革などの材料が記され、「檜板を皮にて包也」など製法も明らかになった。現代の飛行機の翼断面に似た描写もある。六四年の図面では不明だった細部が判明し、一貫斎が実際に制作しようと考えたのが確実になった。

国友一貫斎=長浜市提供

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 飛行機を制作、飛行したという伝承は江戸時代に複数あるが、実際に飛んだかは不明。一貫斎が実物をつくった痕跡は見つかっていないが、一貫斎以外では図面が見つかっていない。

 明治時代以降の近代化にはこうした試行錯誤が不可欠だったといい、国立科学博物館産業技術史資料情報センターの鈴木一義センター長は「レオナルド・ダビンチの羽ばたきコウモリ型飛行機と同様の視点がある。航空史上も非常に貴重な資料と言える」とコメントした。

 市は昨夏から、市指定文化財の「国友一貫斎家文書」六百八十四点を再調査。詳細図はこれに伴い、長浜市国友町にある国友一貫斎家の古文書箱から新たに見つかった。

 (川添智史)

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