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Saturday, April 11, 2020

240年の歴史を彩るショーメ、宝石で愛のメッセージを。(フィガロジャポン) - Yahoo!ニュース

ヴァンドーム広場12番地の本店が長い工事を終えて、2月29日にリニューアルオープンしたショーメ。240年という驚くべき長い歴史の中で、メゾンのみならず宝飾史を彩る多数の逸品を生み出している。

ヴァンドーム広場の歴史遺産、ショーメ本店がリニューアル!

身に着けてみたいという夢をかき立てる新作の話題はいつだって気になるけれど、とりわけ自宅で過ごす時間の長いいまこそ、ジュエラーの今日を支える過去のクリエイションに目を向けてみるのも一興だろう。その昔、王侯貴族やブルジョワたちというひと握りの人々だけがジュエラーにオーダーできたハイジュエリー。1780年の創業以来、2000以上のティアラを王侯貴族のために制作しているショーメの名にすぐに結びつくのはティアラかもしれないが、ここでは王室のジュエリーの中から、愛のジュエラーと呼ばれるショーメらしいブレスレットの物語を。

アクロスティック、愛のジュエリー。

英語だとアクロスティック、フランスではアクロスティッシュ。これは詩の折句形式にインスパイアされ、18世紀、ナポレオン皇帝の時代に流行ったジュエリーだ。愛のメッセージ、愛する人の名前などを宝石に託すという、高価な石遊びである。

ナポレオン皇帝の最初の妻ジョゼフィーヌが大切にしていた2本のブレスレットは、1806年、フランソワ=ルニョー・ニトによるもので、どちらも小花の間がさまざまな宝石で彩られている。彼女はナポレオンとの間には子どもがいないが、最初の結婚相手との間に長男Eugene(ウジェーヌ)、長女Hortense(オルタンス)をもうけている。

ブレスレットの1本の宝石はEmeraude(エメラルド)、Uniaxial crystal(水晶)、Grenat(ガーネット)、Emeraude、Nicolo(ニコロアゲート)、Emeraudeの順に並び、石の最初の文字をつなげるとウジェーヌとなる。もう1本は石がHessonite(ヘソナイト ガーネット)、Opale(オパール)、Rubis(ルビー)、Turquoise(ターコイズ)、Emeraude、Nicolo、Saphir(サファイア)、Emeraudeと並んでいて、オルタンスだ。宝石のバリエーションにも驚かされるが、自分の名前でブレスレットを作るとしたら、どんな宝石が並ぶのだろう、と気になるアクロスティックでは?

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