新緑がまぶしいこの時季。家を出て少し歩けば、驚くほどたくさんの草花が顔をのぞかせている。小さなかわいらしい花をつけるもの、葉がぎざぎざの形をしたもの、実が丸いもの…。それぞれに特徴がある。新型コロナウイルスの影響で遠出ができない今、身の回りの自然を味わいに出掛けてみた。
四月下旬、名古屋自然観察会代表の滝田久憲さん(69)と森光宏さん(78)に案内され、名古屋市の東山公園周辺を歩いた。ポツリポツリと見えてきたのは黄色いタンポポの花だ。ここで、滝田さんからいきなりの質問。「在来種と外来種の見分け方を知ってますか?」
在来種は花の下の「総苞外片(そうほうがいへん)」が上を向き、閉じているのが特徴。一方、外来種のセイヨウタンポポは反り返っている。「子どもに教えてあげられる散歩の草花図鑑」(大和書房)の著者、岩槻秀明さん(37)によると、日本産は約二十種類。カントウタンポポ、トウカイタンポポ、セイタカタンポポなど地域によって総苞外片の長さや先端の突起の形が異なり、慣れれば素人でも見分けがつく。
目を引く太い茎 イタドリ |
続いて、森さんが手に取ったのは、にょきにょきと伸びる太い茎。てんぷらや煮物、油炒め、塩漬けなどで食べる春の味覚、イタドリだ。勧められてかじってみると「酸っぱい」。あくの成分、シュウ酸を含むからで、生で大量に食べると腹痛の原因になるという。
名前がユーモラスなものも。「これはギシギシ」と滝田さんが指さした先を見ると、大きな楕円(だえん)形の葉を広げた植物が目に入った。イタドリと同じ、タデ科の多年草だ。名前の由来は茎や葉をもんだ時の音から取った−などいろいろあるよう。葉をちぎりタンポポに巻き始めた滝田さん。「人形みたいでしょう?」
楕円形の葉が広がる ギシギシ |
「自然観察のポイントは体全体で楽しむこと」と二人。見て、触り、においをかいで、いつの間にか二時間が過ぎていた。耳を澄ますと「ツィーピ、ツィーピ」という鳴き声が。声の主はシジュウカラという。
「植物の名前を知って終わり、ではない」と滝田さん。「花や葉、そこに集まる虫、虫を捕食する鳥。こうした生態系が身近に広がっているのに気付いて」と滝田さん。道路脇に生える草花に意識が向くようになった自分がうれしかった。
◆カメラで簡単に記録
<岩槻さんの話> 家の周りや散歩道を歩くだけでも、見つかる植物は五十〜百種類にも。市街地でも、植え込みの下などを見れば十種類はある。メモを取る代わりに、デジタルカメラで草花の写真を記録するといい。花、草、実といったパーツや全体像を撮ると、帰宅してから図鑑で調べる時に役に立つ。芽生えから花が咲き、実がなって枯れるまでの移り変わりをじっくり観察するのも楽しい。
(長田真由美)
ギシギシの葉をタンポポに巻いて作った人形。着物を着ているよう |
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May 01, 2020 at 03:06AM
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足元見れば…草花いろいろ 身近な自然、色や形楽しむ - 中日新聞
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