新型コロナウイルスが国内で猛威を振るうなか、不謹慎と自覚しながらも、2011年の福島第一原発事故を思い出した。
あの年の福島は、原発から飛散した放射性物質によって甚大な風評被害を受けた。
聖光学院高校野球部は、その「見えない敵」と戦い、苦難を乗り越えたチームだった。
春の公式戦は中止。ぶっつけ本番となった夏の大会で福島県を制し、5年連続(当時)での甲子園出場を果たしたのである。
同じように目に見えない敵と対峙する今、彼らは何を思い、何と戦おうとしているのか? 「不要不急の外出を控えるように」と国は求めるが、監督の斎藤智也に話を聞きたかった。
「今の俺が何を話したって、うちのチームがどんな意味を持って何をしているかっていうことを説明したとしても、みなさんからすれば楽観としてしか捉えられないかもしれない。それでもよければ、取材を受けるよ」
斎藤は、今の社会情勢を慮るように、そうへりくだった。
自分たちが正しいと思った道を。
政府の要請を受け、聖光学院も学校自体は3月に入ってから休校している。
ただし、公立ほど政府の拘束力がない私学の野球部は、「自粛」という形を保ちつつ、活動を続けている。
平日は夕方から3時間程度。休日には午前中から練習時間を確保できるが、紅白戦などの実戦形式の練習は取り入れても、対外試合は一切行っていない。そして、平時のように照明設備を使用することはない。「陽が暮れるまで」。これが、決まり事だ。
ウイルス対策にしても、こまめな手洗いやうがい、消毒など、基本的な衛生管理はチーム全体で徹底している。
とはいっても、それは今年に限ったことではない。毎年、インフルエンザ対策として、冬場から春先にかけ斎藤をはじめとする指導者たちは、選手たちに口酸っぱく体調管理を促している。それでも、例年、10人程度の発症者が出てしまう。
「今年はね、インフルエンザがひとりも出なかったんだよ。珍しい事なんだ。これはね、うちのスタッフたちが、常に生徒たちに目を光らせてくれているからなんだよね」
言うまでもなく、新型コロナウイルスの感染者も出していない。そうは言ったところで「こんな時期に大勢で野球するのはどうか」「もし、感染者が出たらどうするんだ?」と、批判の目を向ける者だって必ずいる。
だから斎藤は、自分たちの立ち位置について「楽観」という言葉を用いた。
何をやっても正解なんてない。だったら、自分たちが正しいと思った道を作り、選手を導いてあげればいい――それが、聖光学院野球部として打ち出した答えだった。
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April 02, 2020 at 05:03PM
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聖光学院高校野球部はいまも練習中。斎藤智也監督が語る「自粛」の形。(田口元義) - Number Web - ナンバー
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