加西市と小野市を結ぶ北条鉄道は、旧国鉄が製造したディーゼル車「キハ40形」1両をJR東日本から購入し、2022年前半の運行開始を目指す。昨年の列車行き違い設備新設に伴う予備車の不足を解消するとともに、新型コロナウイルス禍の中、車両増備で混雑を緩和する。全国的に数が減った国鉄時代の車両目当ての鉄道ファンを集めて増収につなげる狙いもある。
キハ40形や系列の車両は国鉄末期の1977年から製造。JR各社に引き継がれ、北海道から九州まで全国で活躍した。北条鉄道が購入するのは前後に運転台があり、1両だけの運転が可能なタイプだ。
北条鉄道の保有車両は現在3両。85年の開業時から単線区間を往復させていたが、昨年8月に法華口駅(加西市)で上下列車の行き違いができるようになった。混雑する時間帯に2両連結の列車を走らせると、上下合わせて3両がフル稼働し、定期点検時や故障時に車両が足りなくなる。
特に4月以降、朝の列車が混み合って乗客の「密」が発生。ぎりぎりの両数で余裕がない運行は安全面でも問題があり、車両の増備を急いでいた。
ただ、新造には数億円の費用がかかるため、昨年秋から全国のJRや私鉄、第3セクター鉄道で中古車両を探したが、廃車となるタイミングや車体の構造が合わずに難航。東北の五能線などを走り、老朽化のために引退したキハ40形に白羽の矢を立てた。
250万円で購入し、年末に搬入。北条鉄道の仕様に合わせ、1300万円かけて改造する。筆頭株主の加西市が購入費を補助し、運搬費を含む2900万円を盛り込んだ補正予算案を6月2日開会の市議会に提出する。
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