東京五輪開会式余波に、芸能界が震えあがっている。俳優・竹中直人(65)が開会式前日に、出演を辞退していたと週刊文春が報じた。理由は過去、障がい者を揶揄するようなコントに出演していたためだ。いじめ自慢で音楽担当を辞任した小山田圭吾(52)、ユダヤ人大虐殺をネタにしたコントで演出担当を解任された小林賢太郎氏(48)に続いた形だ。〝過去の清算〟を求める圧力は強く、大物芸人たちも瀬戸際に追い込まれるかもしれない。
23日の開会式が始まるまで、竹中は国歌を歌ったMISIA、歌舞伎を披露した市川海老蔵と並んで出演に〝当確〟が付いていた。ところがふたを開けると、どこにも姿はなかった。
文春によると、竹中は真矢ミキとともに大工の棟梁役を務めるはずだった。21日の通しリハーサルにも出たが、前日22日になって辞退を申し出たのだという。
問題となったのは1985年に発売したオリジナルビデオ「竹中直人の放送禁止テレビ」。そこで視覚障がい者が白杖を持って横断歩道を渡る様子を揶揄するコントなどに出演していたのだ。同日朝、小林氏が過去のコントで解任されたことを受けて、竹中も辞退を申し出たという。
大会組織委員会の身辺調査の甘さばかりが目立つが、これにより芸能界の〝パンドラの箱〟を開けてしまった。「一番の問題はどれだけ昔の話だろうが、それがコントだろうが、許さないという風潮になってしまったということ。これが東京五輪だけで終わるわけはなく、今後はテレビにも波及するだろう。番組スポンサーが許すわけはないから」(広告代理店関係者)
問題のビデオは版元が自主回収したと言われているが、ネット上には一部、映像が残っている。障がい者揶揄だけではなく、「お葬式クイズ」なるコントが行われるなど、とても今の時代に流せるものではない。いや30年以上前の当時でもアウトだ。
「まず真っ先にピンチに陥っているのは、このビデオに出演していた久本雅美らでしょう。今回の騒動により、この封印されたはずの動画が拡散されている。当然、スポンサー企業の目にも入るはず。今後のテレビ出演に影響が出かねない」(テレビ関係者)
他のビデオ出演者からすれば、竹中に開会式のオファーがあったばかりに過去が掘り起こされてしまった形だが、もはやこの流れは止められない。過去の不謹慎ネタが発覚するたびに、謝罪、降板などに追い込まれるだろう。
「それこそ超大物芸人たちを筆頭に、多くの芸人たちが現在の価値観だと大問題な不謹慎ネタを過去に披露してきた。それが発掘されるたびに炎上し、責任問題に発展する可能性は大。そして誰もいなくなった…なんてことになってしまう」(前同)
くしくも土田晃之はフジテレビ系「バイキングMORE」で小林氏解任ニュースを取り上げた時、小林氏のコントを否定しつつも「若手の時のネタなんて出されたら、今こんなテレビでしゃべってる場合じゃないよって話になる」と危惧していた。
竹中の辞退発覚により、その流れは一気に加速。過去は変えられないだけに、隠したい経歴がある芸能人はバレないか、戦々恐々だ。
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