
世界中でコロナによる死亡者はすでに500万人を超えたが、剖検が行われたのは何と数百件に過ぎないという。 遺体の病理解剖が数多く行われない理由はまず、コロナウイルスの感染力の強さがある。 感染防止策をとっていても感染の危険性は捨て切れず、過去1年半ほどの間に剖検を行うクリニックが閉鎖されたり、病院内であっても剖検が段階的に廃止されたりしているのが現実だ。 剖検とは別に検視という言葉もあるが、検視は遺体が変死の疑いがある場合、主に検察官が行う刑事手続きのことである。 剖検の実数が減っている別の理由は医療技術の発達により、CT検査やMRI検査に頼ることが多くなったためである。 同時に、病理医たちの剖検経験も少なくなってきており、実数が減っている。 だが今の時代であっても、遺体を解剖することで多くのことが理解できると、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のジェフリー・タウベンバーガー博士はブルームバーグに述べている。 「何千という剖検を実施することは極めて重要なのです。多くの写真を撮ることによって、新たに解明できることがあります」 「コロナであっても患者が死ぬという最悪の状況において、治療の何がうまくいかなかったのか、ウイルスはどういった状況で病気をより悪化させるのかを理解できたりします」 コロナの世界的な蔓延により、多くの剖検クリニックが閉鎖されたことで、現代医学はある意味で自ら治療を効率的に遂行していく能力を低下されたと言えなくもない。
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