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Saturday, February 19, 2022

「日本の形」作り出せ…カーリング女子、きょう決勝 - 読売新聞

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 19日の男子決勝でスウェーデンが5―4で英国を破り、初の金メダルに輝いた。女子3位決定戦はスウェーデンがスイスに9―7で勝って銅メダル。18日の女子準決勝でスイスを破り、前回大会の銅メダルを上回ることが確定している日本(ロコ・ソラーレ)は、20日午前10時5分(日本時間)から英国との決勝に臨む。日本は五輪、世界選手権を通じ初の世界一が懸かる。

 前回大会の3位決定戦で銅メダルを争った英国との決勝を前に、スキップ藤沢は「今回は金メダルをかけて戦える。すごくうれしい」と頂上決戦を見据えた。

 準決勝のスイス戦は、ショット成功率99%をマークしたリードの吉田夕や、藤沢の要所での正確なプレーが勝利を呼び込んだ。第5エンドは藤沢が相手の二つの石をはじき出す「ダブルテイクアウト」を決めて一挙4得点。第9エンドは大量失点につながるピンチもあったが、藤沢が立て続けにダブルテイクアウトを決め、1失点でしのいだ。藤沢のショット成功率89%に対し、スイスの名スキップでサードを務めるティリンツォーニは同75%だった。

 一方、英国のスキップ、ミュアヘッドは、延長戦となった準決勝のスウェーデン戦で同85%と好調だ。1次リーグでの対戦では、日本は序盤から大量点を許し、4―10で完敗した。積極的にハウス内に石を置いてくるミュアヘッドに対し、日本は吉田夕とセカンドの鈴木で得意なかたちを作り、相手が嫌がる展開に持ち込みたい。14日以来となる午前中の試合で、氷の状況を早くつかめるかどうかも勝負の鍵を握りそうだ。

 「どんな状況でも、結局は相手ではなく、自分たちのベストパフォーマンスを出すだけ」と藤沢。19日は公式練習に臨み、氷や石の状態を確かめるようにショットを試した。

 試合会場は、2008年夏季五輪で競泳男子平泳ぎの北島康介さんが2冠を達成した場所だ。最高の舞台で、栄光をつかみ取りにいく。(岡田浩幸)

 日本(ロコ・ソラーレ)は過去にも、世界一を決める大会で決勝の舞台に立ったことがある。2016年、カナダのスウィフトカレントで行われた女子世界選手権だ。

 相手はスイス。1点を追い、後攻で迎えた最終エンド。ハウス内側の直径約1メートルの円内に自分の石を置ければ1点だった。しかし、藤沢の1投は無情にもハウスを通り過ぎた。まさかのミスで優勝を逃し、藤沢は「私の責任。もっと経験を積んで、強いスキップにならないといけない」と号泣した。

 石が届かなければスイープで伸ばせるが、進み過ぎた石を止めることはできない。当時、藤沢はチーム加入1年目。痛恨の「独り相撲」だった。

 あれから6年。18日の準決勝で対戦したのもスイスだった。1点リードの最終エンドで、ハウスの中央付近に置けば勝利というラストストーン。石が藤沢の手を離れた瞬間から、鈴木と吉田夕が激しくブラシを動かした。スイープで伸びた石は、内側の円にかかってピタリと止まった。

 6年間で深めたチームの信頼関係を象徴するような1投で、日本が金メダルまであと1勝とした。

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