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Wednesday, September 14, 2022

障害者と家族の日常を形に “当事者”視点で写真撮影~北九州市のボランティア団体 | RKBオンライン - rkb.jp

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障害者と家族の日常を形に “当事者”視点で写真撮影~北九州市のボランティア団体

障害がある人の家族写真を撮影しているボランティア団体が、北九州市にあります。自分も障害がある子を持つ母親などが始めた活動で、当事者ならではの視点や心配りで、家族に寄り添った撮影をしています。

ボランティア団体「muikku」

親子が見せる素敵な笑顔。北九州市を拠点に活動するボランティア団体の「muikku(ムイック)」は、障害がある人と家族の写真を撮影しています。「muikku」を設立したのは、社会福祉士として働く上原藍さんです。

上原さんの3人の子供のうち、17年前に生まれた長女は聴覚に障害があり、医療的なケアも必要でした。短大で撮影について学ぶなど、カメラの造詣が深かった上原さんですが、自分の家族写真は、ほとんど撮れなかったといいます。

上原藍さん「一日の感覚がない。朝から夜までずっと医療的なケアがある子だったので、カメラを出す機会もなかった」

ママ友の悩みがきっかけ

そんな上原さんが、ボランティアで撮影を始めたきっかけは、長女が通っていた学校のママ友から、写真にまつわる悩みを聞いたことでした。

上原藍さん「普通のスタジオって、ブースが2つ並んでいたりするので、お隣が気になっちゃったりとか、結構ママたちが遠慮するという話を聞いていたので」

長女が成長し、医療的ケアの頻度も減ったことから、上原さんは同じ悩みを抱える人の助けになればと、2年前に「muikku」を立ち上げました。4人のメンバーはいずれも、障害がある子供の親や、福祉や医療の仕事に携わる人たちです。

成人式の撮影依頼

入江亜矢子さん「成人式の撮影をお願いしたいということで、依頼があっています」


ダウン症で生まれ、来年に成人式を迎える女性が、近く引っ越しを予定する姉がいるうちに家族写真を残したいと希望していました。依頼を引き受けたのは、生まれつき耳が聞こえない7歳の息子がいる入江亜矢子さんです。

依頼者の障害の特徴は人それぞれ。光が苦手ではないか、心が繊細で敏感だったりしないかなど、さまざまなことを考慮しなければなりません。

入江亜矢子さん「本人が帰る、もうおしまいって言えば、時間が10分、15分であってもその日はおしまい、粘らない。こっちが撮りたい写真を無理強いしないよう気をつけています」

何気ない会話を重ねる

入江さんは撮影までに何度もやり取りして、希望することや苦手なことを聞き取るほか、何気ない会話を通じて心を通わせるよう意識しています。

入江亜矢子さん「何気ない会話、日常会話。そういうやり取りを重ねて、初めて撮影で会う方でも緊張感がないように心がけています」

メークなどはプロが協力

迎えた撮影当日。依頼者の神野愛実さんです。メークやヘアアレンジも、プロに協力してもらってmuikkuが手配します。愛実さんはよほど楽しみにしていたのか、メークが始まると喜びを隠しきれません。

神野愛実さん「パパ、ほら、かわいいでしょ」
父親「かわいいです」

撮影の間、入江さんは愛実さんが緊張しないよう声をかけ続けます。また、体に負担をかけていないか、配慮も忘れません。

入江亜矢子さん「お茶飲む?大丈夫?」

かけがえのない思い出

撮影は休憩を挟んで1時間以上に及びましたが、愛実さんが集中力を切らしたり、体調を崩したりすることはありませんでした。できあがった写真は・・・

神野愛実さん「いいね~完璧」

希望した通りの、かけがえのない思い出を作れたようです。

神野愛実さん「ありがとう。楽しかったです」
愛実さんの父 太郎さん「そんなポーズどこで覚えたのという感じもあったので、非常に私としては新鮮な感じでよかった。一般の方にはまだまだわかりにくいところもあるので、そういう意味では慣れたカメラマンに撮っていただくのは心強いし、こっちも安心してリラックスして任せられる」

入江亜矢子さん「家の中だったので、日常も映りながらの撮影ができてよかった。特別なことをするのではなくて、障害があることが当たり前として日常のことを行える、記念日を迎えられるお手伝いをしていきたい」

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