◆競泳 ▽日本選手権 第3日(6日、東京アクアティクスセンター)
男子100メートル自由形決勝で、松元克央(26)=ミツウロコ=が従来の記録を0秒02上回る47秒85の日本新記録を樹立。同種目8連覇中だった中村克(29)=イトマン東進=を3位に抑えて初優勝を飾った。「うれしくて頭が回らない」と夢見心地に、世界選手権(7月、福岡)代表にも内定。男子200メートル個人メドレーでは小方颯(19)=イトマン港北=、女子200メートルバタフライでは三井愛梨(18)=横浜サクラ=が初代表を決めた。
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“シン・カツオ”がベールを脱いだ。男子100メートル自由形決勝。松元はスタートから加速すると、前半は唯一の22秒台でターン。この種目8連覇中で後半を得意とする中村の追い上げも許さず、5年ぶりに日本記録を更新した。「思っていた以上のタイムが出て、本当にうれしい。頭が回らない」。2日目(5日)の200メートルに続き、個人で世界選手権への切符もつかんだ。
186センチの長身に、筋骨隆々の「よろい」をまとう。昨秋の英国での武者修行をきっかけに重い重量での筋力トレーニングにも着手し、スピードを強化。泳ぎ込みの時期は一日1万メートルを超え、陸上でも体をいじめ抜いてきた。今大会は、200メートルでも自身の日本新に0秒33と迫って優勝。「世界で戦える選手になるための道を進めている」と、確かな実感を得た。
200メートルでメダルが期待された東京五輪はまさかの予選落ち。昨年の世界選手権は、100メートルで予選落ちした。「ここでは満足できない。世界と戦ってこそ面白みがある。もう一度、目標設定をして、覚悟を決めて練習したい」。ワールドクラスの肉体を手に入れたカツオが再び、高速レース必至の世界の“荒波”に挑む。(大谷 翔太)
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