熊本地震で被災した第三セクター南阿蘇鉄道（熊本県高森町）が今夏の全線開通に合わせて導入した新型車両「MT4000形」が14日、高森駅（同町）－中松駅（南阿蘇村）間で営業運転を始めた。同社が保有する列車5両のうち、老朽化した2両を更新した。
新車両は長さ17・97メートル、幅3・16メートル。定員は115人。車いす用のスペースを設け、乗降ドア開閉時にチャイムを鳴らすなどバリアフリー化。7月15日からのJR豊肥線への乗り入れを考慮し、走行速度が基準を上回った場合に自動でブレーキがかかる最新の保安システムを装備した。
外観は、前面から側面にかけて青や緑のラインが流れ、沿線の白川水源などの湧水や阿蘇五岳の山並みを表現した。
同社の中川竜一鉄道部長（52）は「全線開通に向け準備している最中だが、新車両を見に多くの人に足を運んでもらいたい」と話した。（中島忠道）
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