今江イーグルスが球団創設20年目の節目に花を添えた。楽天が16日、「日本生命セ・パ交流戦」最終戦の広島戦(楽天モバイルパーク)を白星で飾り、交流戦初優勝を決めた。今江敏晃監督(40)が6月に入って4番に据えた鈴木大地内野手(34)が12球団制覇弾となる1号2ランを放つなど、序盤に5点を先行して逃げ切り。同率首位で並んでいたソフトバンクが阪神に敗れ、リーグVと日本一を成し遂げた13年以来の「優勝」をつかんだ。
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コーチ陣とロッカールームでソフトバンクの勝敗を見届けた今江監督は、会見場に入って破顔した。「やっと笑える!」。最後まで優勝を「意識しない」と言い続け、試合中は他球場の情報をシャットアウト。「球団創設20年ですか。そういう年に交流戦初優勝。歴史に名を残せるというかね。非常にうれしく思います」。就任1年目で球団初を成し遂げた。
派手さはないが、粘る。そうやって勝ってきた。最終戦も2度の敵失の間に3点を先取。追加点は3回、鈴木大が右翼に1号アーチをかけた。ロッテ時代を含め、これで全12球団本塁打を記録。「4番らしいことしちゃったのかなと思いますけど」と自ら言ったのは、大砲タイプではないことを分かっているからだ。
不振の浅村に代わって1日から4番に配された。先頭で打席に立てばチャンスメークし、14日には2打席連続犠打も決めた“ユーティリティー4番”。小郷ら台頭する若手を見て「僕ら世代も負けるつもりない」と奮起。「打つべき人が戻るので、そのうち。それまでつないでいこうと思ってます」と優勝の瞬間、33歳浅村とハイタッチした。
勝率5割を目指してスタートした交流戦で、13勝5敗と大きく勝ち越した。試合後は球場スクリーンにソフトバンク戦を映し、V決定の瞬間を共有したファンの歓声が響いた。今江監督は「選手を褒めてやってほしい。交流戦の小さな『頂』ですけど、シーズン終わるころに大きな『頂』の景色を皆さんにお見せできるように。またリセットして目の前の試合を戦っていきたい」。借金は完済した。また1から、リーグ戦を戦い抜く。【鎌田良美】
◆今江敏晃(いまえ・としあき)1983年(昭58)8月26日、京都府生まれ。PL学園2年夏に甲子園出場。01年ドラフト3巡目でロッテ入団。05、10年日本シリーズMVP。ベストナイン1度、ゴールデングラブ賞4度。15年オフにFAで楽天移籍。19年引退。通算1704試合、1682安打、108本塁打、726打点、打率2割8分3厘。06年WBC日本代表。引退翌年から楽天でコーチ。今季から監督。180センチ、89キロ。右投げ右打ち。17~19年の登録名は「今江年晶」。
▼鈴木大が3回に本塁打を放ち、広島戦では通算36試合目で初アーチ。現12球団すべてから本塁打を記録した。全球団から本塁打は今年の4月13日山川、6月15日近藤(ともにソフトバンク)に次いでプロ野球46人目。
◆交流戦の表彰 優勝した楽天には賞金3000万円が贈られる。後日決まる個人表彰は、12球団で最も活躍した選手1人を日本生命最優秀選手賞(MVP)として選ぶ(賞金200万円)。また、両リーグから1人ずつ優秀選手賞(賞金100万円)を選ぶ。
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