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Tuesday, February 18, 2020

『宝石商リチャード氏の謎鑑定』OP曲が生まれるまでの物語と宝石の魅力|宝石好きで知られるやなぎなぎさんにインタビュー - アニメイトタイムズ

美麗の英国紳士・リチャードと、何事にも真摯に向き合う大学生・中田正義が、宝石にまつわるストーリーを紡ぐアニメ『宝石商リチャード氏の謎鑑定』(原作:辻村七子/集英社オレンジ文庫)。きらびやかなオープニングを彩っているのは、やなぎなぎさんの「宝石の生まれるとき」です。穏やかで、優しい歌声が印象的なこの曲が2月19日(水)にシングルとしてリリースされます。

今作はなぎさんの2020年第一弾作品であり、20枚目のシングルです(また、デビュー日である2月29日のうるう年に近いタイミングでのリリースでもあります)。普段から宝石・石が好きと公言してきたなぎさん。どんな気持ちで曲と向かい合ったのでしょうか。

アニメイトタイムズからのおすすめ

「深海や宇宙に通ずるロマンを感じる」

――2020年第一弾となる作品がいよいよリリースされます。楽しみにしていました。

やなぎなぎさん(以下、なぎ):ありがとうございます!

――『宝石商リチャード氏の謎鑑定』は宝石をテーマにした物語ですが、なぎさん自身も宝石に詳しいですよね。石を堀りに行かれたことをツイッターで報告されることもありました。

なぎ:そうなんです(笑)。

――石に夢中になったキッカケはなんだったんです?

なぎ:昔から図鑑を見ることがすごく好きで。鉱石図鑑に限らず、恐竜図鑑、植物図鑑なども読んでいて。そのころから石を見ることはすごく好きだったんです。実際に手にしたのは大人になってからでした。まわりの友達に石好きがいることが発覚して(笑)。「じゃあ、みんなで堀りに行く?」と……。

――石仲間はプライベートのご友人なんです? 

なぎ:石仲間(笑)。そうですね。でも職業はアーティストや漫画家などいろいろです。音楽好きな人が多いですね。

――不勉強で恐縮なんですが、「じゃあ行こう!」と気軽に採りにいけるものなんですか?

なぎ:「このあたりでこんな石が採れる」といった内容の本はたくさん出ていて。先人たちが残してくれた資料を見ながら産地を調べるところからはじめます。山の持ち主のかたにお話をして許可が出たら採取をしにいく、という感じですね。最近は無断で採ってしまうひとがいたり、マナーが悪い方がいたりで、少し厳しくなってしまっているんですが……。


――ちなみになぎさんがよく採りに行く場所ってあるんです?

なぎ:私が採りに行くのは “ズリ”です。

――ズリ、ですか?

なぎ:はい。誰かが一度掘り出したけど、価値がなかったから持っていかなかったものがそのまま埋もれている場所があるんですね。商業的には値打ちがなくて置いていかれたモノたちというのも、自分的には好きで。

――それは愛しくてたまらないですね(笑)。

なぎ:そうなんです(笑)。「じゃあ、うちにおいでよ」って持って帰っています。石ってひとによって価値観が違って面白いんです。例えばクリアな水晶が好きというひともいれば、なかに不純物やオイルが閉じ込められているものが可愛くて好きというひともいる。本当に好みですね。

――ツイッターにもあげられていましたが、そういった石はコレクションとして部屋に飾られているんですか?

なぎ:はい。自分で採ってきたもの、ミネラルショーで買った石だったりとかを……。

――“ミネラルショー”! 私はまさに今作で知りました。

なぎ:あっ、そうですよね(笑)。知らない人には「ミネラルショーってなに?」という感じかと思うんですが、アニメの通り新宿や池袋で定期的に開催されているんです。私の好きなかたがよく出展されていて。学者のようなかたなんです。きらびやかなものではないのですが、それぞれの石に詳細な化学式を書いて販売していて、その雰囲気がすごく好きで。ブースに行くとすごく楽しそうに話してくれるんです。英語なので全部理解はできていないのですが……。

――ぜひリチャードさんと対面していただきたい……。

なぎ:リチャードさんが年齢を重ねたらこんな風になるのかな?というステキなかたです。だからあまり知られてほしくないのですが……(笑)。

――なぎさんの考える石の魅力ってどんなところでしょう。

なぎ:自分が生まれるずっと前、自分の知らない時代から存在していたものを手にできる喜びがあるというか。深海や宇宙に通ずるロマンを感じるんですよね。掘り出すと深い世界です。私はそこまでディープではないのですが。

――十分ディープに感じますが、深い世界なんですね……。『宝石商リチャード氏の謎鑑定』のオープニングのお話がきたことも運命のように感じます。

なぎ:自分の好きなテーマで作品に関われることがあるんだ!とビックリしました。

――もともと原作をご存じだったとか。

なぎ:石好きの友達からオススメされていたんです。時間ができたら読もうリストには入れていたんですが、まだ読めてなくて。お話がきたので速攻読ませていただきました。石好きということもあって終始楽しかったですね。

先ほど“ディープ”と言っていただきましたが(笑)、私自身は掘り出しに行くことや見ることが好きなだけで、石に対する知識はそこまで深くないんです。でも私のようなライトユーザーも、本格的な石好きも、両方が楽しめる物語だなと。石のストーリーに絡んでミステリーが完成してるというのも面白いなぁと感動しました。

「宝石の美しさやきらめきをサウンドで」

――ところでなぎさんがいちばん好きな宝石はなんです?

なぎ:エメラルドですね。誕生石で、しかも緑というダブルコンボで(笑)。

――“やなぎ”色! それは好きなことも納得です。これまで石をモチーフにした曲ってなかったと思うんですが……。

なぎ:ビジュアルイメージやアートワークに取り込むことはあるんですが、曲はないですね。アルバム『ナッテ』(2018年)のときは、自分の好きなものを内包したイメージだったので石をもって撮りましたが……そもそも“そのもの”自体をイメージすることがあまりないんです。

――そこまで好きなものがモチーフになっていなかったのが、今考えると意外です。今回の楽曲はそれこそ宝石のように、すごく貴重なものですね。

なぎ:ありがとうございます。意外と好きなものをテーマにするって少ないんです。

――「宝石の生まれるとき」というタイトルにまず惹かれました。歌詞を読むと日常の尊さを感じます。

なぎ:人間関係が動くドラマが多い作品なので、宝石と絡めつつも、人間の感情のようなものを描けたら良いなと思っていて。誰かを大切にしたいと思ったり、自分がそういう感情を受けたときの……綺麗なものが生み出されている瞬間が、宝石のようにきらめいていたらいいなと。そんな想いから書きはじめました。

――作曲はおなじみの北川勝利さんです。

なぎ:すっかりおなじみに(笑)。お世話になっています。

――北川さんの書くなぎさんのシングル曲は「ユキトキ」(2013年)、「春擬き」(2015年)などポップで明るくて疾走感があって……というイメージだったのですが、「宝石の生まれるとき」は穏やかさや、内側のキラキラ感が光っています。

なぎ:こういったお話のオープニングテーマなので、宝石の美しさやきらめきをサウンドで出していただけたらとお願いしていたんです。あと、この作品のお話をいただく前に、北川さんに石の話をしていて……。

――北川さんも石仲間なんですか?

なぎ:(笑)まだ石仲間ではないのですが、引き込めそうな予感はしています(笑)。レコーディングのときに実際に石を持っていったんです。ジオードという……外から見ると少し地味な印象があるんですが、割ってみると中に結晶があるもので。石のなかは空洞になっていて空洞内で結晶が育っているです。それを一緒に割って。

――ジオードはまさに歌詞にも綴られていましたが、すごく神秘的ですね。北川さんはどういった反応でした?

なぎ:「すげーーー!」って(笑)。結構盛り上がりました。そういったこともあってキラキラしたイメージを持っててくれたのかなと。

――何曲か候補があったんですか?

なぎ:はい。北川さんっていつも作曲が早くて、何曲か上げてくれるんです。でもそのなかでも一押しがこの曲でした。私からは具体的なことは伝えずに作っていただいたのですが、完全にイメージ一致という状態で。北川さんの作ってくれたその伸びやかな雰囲気、キラめく感じに、私も負けないように歌いたいなと思ったんです。優しすぎてもパンチがないし、張り上げるのも違うし……というところで、バランスを探りながら声を出していきました。

――今回の曲はコーラスが控えめなような気がしていたんです。メロディとして入っているんですが、そこは意識されたのでしょうか。

なぎ:ああ! なるほど、確かに。今言われて初めて自分で気づきました(笑)。コーラスというよりもカウンターメロディのような感じで入ってるからかもしれません。広げて支えるというよりも、メインの一部としてコーラスが入っているという雰囲気ですね。最近あまりなかったタイプかもしれません。

――オープニング映像とフル音源とで印象が少し違います。Dメロがあるからかもしれませんが、ぜひフルで味わっていただきたい世界です。

なぎ:私もDメロからの駆け上がりがお気に入りポイントなんです(笑)。ぜひそこにたどりついてほしいなと思っています。

――オープニングを見たときはどんな印象がありましたか?

なぎ:すごく綺麗でした。宝石の描写が美しすぎて。今回MVは作っていないのですが、ステキなMVを作っていただいたかのような感覚です。



(C)辻󠄀村七子/集英社・宝石商リチャード氏の謎鑑定製作委員会

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February 19, 2020 at 10:00AM
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