静岡学園が歴史的な大勝で8強入りを決めた。前半だけで6得点。後半もさらに2点を追加し、13度目の出場で同校最多の1試合8得点を奪った。

守備陣も80分間でシュート1本に抑え、3試合連続で無失点。今夏の全国総体以降に強化してきた守備力を発揮した。4強入りを懸けた4日の準々決勝では、関東第一(東京B)と対戦する。

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静岡学園の攻撃力が爆発した。前半9分、清水入りが決まっているMF川谷が右足で先制すると、同32分にJ1磐田入り内定のMF古川が魅了した。ハーフライン付近から5人を抜き、左足で追加点。度肝を抜く1発で会場を沸かせた。

川谷は今大会初先発。「やってやろうという気持ちだった」。口火となる先制点を含む、2得点。Jリーガーとなる実力者が控えに回るほど選手層は厚く、試合後は「ダメだったら僕の高校サッカーが終わるつもりでやった」と、ひとまず安堵(あんど)した。

6点リードの後半32分にはJ2徳島入りするMF玄理吾(ひょん・りお)が今大会初得点。J3北九州に加入するDF伊東は3戦連続完封勝利に貢献した。

J内定組を実に4人も擁するタレント軍団が、盤石の8強入り。川口修監督(48)も「いい形で点を取れた」と満足げだった。

試合前日のミーティングでは昨季のJ1を制した川崎Fのゴール集を見て攻撃のイメージを共有したという。今大会ここまで3戦14発と、全国制覇した2大会前を上回るペースでゴールを量産中。古川は「2年前の記憶を塗り替えて優勝したい」。王座奪還へ、勢いは加速した。【神谷亮磨】

◆静岡学園の攻撃力 8得点は同校の全国高校選手権での1試合最多得点となった。今大会は2年ぶり13度目の出場。過去12回の出場で1試合6得点は4度あり、いずれも1回戦で記録した。優勝した19年度大会は3回戦終了時で11得点。決勝までの6試合で計19得点を奪った。

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