原理原則を押さえていれば、高額なソフトウェアを用意せずとも「パラメトリック最適化」「トポロジー最適化」「領域最適化」といった“形状最適化”手法を試すことができる! 本連載ではフリーのFEM(有限要素法)ソフトウェア「LISA」と「Excel」のマクロプログラムを用いた形状最適化にチャレンジする。連載第8回では、トポロジー最適化の適用による、いろいろな“形の創造”事例を紹介する。
連載第7回で密度法による「トポロジー最適化」の手順を説明しました。今回は、いろいろ事例を紹介します。まず、「MBB(Messerschmitt-Bolkow-Blohm)はり」です。MBBはりは、トポロジー最適化のベンチマークによく使われます。
MBBはりの肉抜き問題
図1に、MBBはりを示します。フリーで使える「LISA」の節点数は1300節点までなので、2分の1対称モデル(図1下段)で解析しましょう。
LISAで新しい解析モデルを作ります。図2のようにボタンを押して初期化してください。
続いて、節点を作ってください。節点座標を図3に示します。
次は、要素生成です。図4に手順を示します。
そして、要素分割です。連載第6回で配布したExcelファイル「Topo_optimization.xlsm」(注1)の「分割数決定」シートを開いて、C6セルに「3」、D6セルに「1」、C7セルに「10」(C7セルはどのような数値でもOKです)を入力し、Excelの「ゴールシーク」で分割数を求めます(図5)。
※注1:連載第6回で配布した「FreeFEM_ExcelMacro_06.zip」の中には、Excelのマクロ機能を使用したファイル(Topo_optimization.xlsm)が含まれます。利用にはマクロを有効にする必要がありますので、セキュリティの変更などは自己責任で行ってください。
X方向分割数は「60」、Y方向分割数は「20」となりました。小数点以下は切り捨てです。
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