北陸工芸の祭典出展「命の輝き表現したい」
岐阜県高山市のガラス作家小曽川瑠那さん(44)が、富山市古沢の富山ガラス工房でワークショップを開き、北陸三県の住民百五十人と一緒にガラスの吹き玉作りをした。出来上がった百五十個の吹き玉は、三県で九〜十月に開かれる北陸工芸の祭典「GO FOR KOGEI 2022」で展示される。(平井剛)小曽川さんは愛知県江南市出身。富山ガラス造形研究所や金沢卯辰山工芸工房でガラスを学んだ後、二〇一一年から高山市に工房を構え、「命」や「記憶」をテーマにした作品づくりに励んでいる。
秋の祭典に出品する今回の作品は「息の形」がテーマ。北陸三県の住民に協力してもらい、一人一人が息を吹き込んだガラス玉を作品として展示する。小曽川さんは「息の形をガラスで記録することで、一人一人の命の輝きを表現した作品になればいい」と制作意図を語る。
ワークショップは十六〜十八日にあり、各日五十人の住民が参加した。工房スタッフがガスバーナーで熱したガラスに参加者が息を吹き込むと、ぷーっと丸く膨らんだ。冷えて固まったガラスに参加者が名前や日付を刻み、世界でただ一つの吹き玉を完成させた。
家族で参加した金沢市高岡中学校一年の山口蒔人(まきと)さん(12)は「息をうまく吹き込んで、きれいな玉の形にするのが難しかった」と話した。作業の様子を見守っていた小曽川さんは「ガラスが膨らんで喜ぶ参加者を見ていると、こちらもうれしくなる。一緒に作り上げる喜びが味わえました」と笑顔を見せた。
小曽川さんの作品は、祭典の富山県会場(高岡市の勝興寺)で九月十七日〜十月二十三日に展示される。小曽川さんは「天井から吊して、すてきな空間にしたい」と話している。
関連キーワード
おすすめ情報
からの記事と詳細 ( 息の形 キラリ ガラス玉に 作家小曽川さん 富山でワークショップ:北陸中日新聞Web - 中日新聞 )
https://ift.tt/RIo1lUB
No comments:
Post a Comment