WBAスーパー、IBF世界同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)はWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(30=大橋)に10回1分2秒KO負けし、4団体統一はならなかった。

10回まで井上の強打に対して顔色を変えずに耐えていたが、最後は右ストレートでキャンバスに沈んだ。試合後は泣きそうな表情を見せて悔しがり、記者会見では「井上のスピードがとにかく速く、ついていくことも、タイミングを合わせることもできなかった。パンチも強かった」と白旗を上げた。試合後、母国フィリピンの英雄マニー・パッキャオから「すべてを出し切って世界最強の男に負けたんだ。フィリピンのプライドを見せてくれた。誇りに思う」とのメッセージが届いたという。

<試合後の会見でのタパレスの一問一答>

-今の気持ちは

「まず、神様に感謝したい。幸運の女神はいなかったが」

-井上と戦った感想は

「あらためて、井上選手はボクシングがうまく、スピードがあった」

-敗因は

「井上選手はスピードがあって追いつけなかった。タイミングを合わせることができなかった」

-最後の場面はダメージの蓄積か、井上の右の強打か

「井上選手に(右の)パンチを綺麗に決められた」

-試合前に井上選手の「すきを見つけた」と言っていたが

「できることはすべてやり尽くした。それだけ」

-これから井上と戦う選手にアドバイスはあるか

「グッドラックだ」

-体の状態は

「実際に浴びてみて、井上選手のパンチは強かった」

-どのパンチが一番きいたか

「ストレートだ」

【ライブ詳細】井上尚弥が史上2人目の2階級4団体統一!右ストレートでタパレスを10回KO