◆ボクシング ▽エキシビションマッチ ヘビー級(90・7キロ以上)8回戦 マイク・タイソン(判定ドロー)ロイ・ジョーンズ・ジュニア(28日、米ロサンゼルス・ステープルズセンター)
元統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏(54)=米国=が、2005年6月11日以来、5649日ぶりにリングに戻ってきた。新型コロナウイルス対策支援のチャリティー目的のエキシビションマッチで、元世界4階級制覇のロイ・ジョーンズ・ジュニア氏(51)=米国=と拳を交わした。
無観客のリングに、タイソン氏は黒色のトランクスとシューズという現役時代を思い起こさせる姿で登場した。前日計量で99・9キロを記録したが、最も太っていた時期から45キロほど体重を落とし、ドリームマッチに臨んだという。
タイソン氏は試合開始のゴングと同時に突進した。強打を警戒し、距離を空けようとしていたジョーンズ氏に対し、頭を小刻みに振りながら距離を詰め、フックやボディーを重ねるなど、54歳とは思えない動きを披露した。
3回には飛び込みざまの左フック、左ボディーを浴びせた。クリンチで食い止められる場面も多くなっていったが、圧力を緩めず。この戦いに備え、連日スパーリングをこなしていただけあって、後半戦に突入してもスタミナは豊富。現役時代はスピードに定評があったジョーンズ氏に対し、機動力で上回った。
手を休めることなく、最終8回のラスト10秒には手で「来いよ」と青息吐息のジョーンズ氏に、ジェスチャー。終了のゴングと同時に右ボディーショットを決め、最後は両者で抱き合った。
エキシビション戦は特別ルールのもとで行われた。1ラウンド2分間の計8ラウンドで、グラブは通常のヘビー級試合の10オンスではなく、12オンスが使用された。ヘッドギアは着けなかった。また、参考としてWBCが認定する3人の元王者がリモートで採点を行い、判定はドローとした。
この一戦は、現役引退から15年が過ぎたタイソン氏がコロナ禍にあった4月からSNSで自身の練習動画を公開をきっかけに発展し、7月に自身とともに歴史に刻まれる超大物のジョーンズ氏とのエキシビションマッチ開催が決まった。
レジェンド対決は、約52億円の放映権料に加え、ペイパービューの収益などにより両者が獲得するファイトマネーが50億円は下らないと報じられるなど、通常のビッグマッチもしのぐ規模になった。
◆マイク・タイソン 1966年6月30日、米ニューヨーク市ブルックリン生まれ。54歳。85年3月デビュー、86年11月にWBC王座獲得。WBA、IBF王座も奪取し、統一王座9度防衛。2005年6月のマクブライド戦でTKO負けし引退。11年殿堂入り。通算成績
50勝(44KO)6敗2無効試合。身長178センチの右ファイター。
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