聞き手=田中聡子 聞き手=編集委員・駒野剛 聞き手=岸善樹
東芝の大株主が外資ファンドになるなど、私たちが思い描いてきた会社の姿が変わりつつある。経営者や社員はどう向き合えばいいのか。これからの「シン・カイシャ」について考える。
従業員の時間を奪うことに執着しないで 津村記久子さん(小説家)
新卒で入った会社を、10カ月で辞めました。理由は先輩からのパワハラです。自分のミスじゃないのに怒鳴られたり、仕事の電話をしてるだけなのに怒られたり、とにかく毎日がつらかった。
「同じ思いをするかも」と思うとすぐに再就職するのは怖かったんですが、かといって、会社に入らなければ稼げません。9カ月後、別の会社に入りました。新しい会社は驚くほど居心地がよく、結局小説家を専業とするまでの10年半働きました。
この体験を通じて実感したのは、会社は千差万別なんだということ。隔てられた組織の中にいると「ここがすべて」と感じてしまうけど、すべてじゃなかった。辞めてしまえば、人間関係も、理不尽な決まりも、もう関係ない。だから、もう我慢できなくなったら別の会社にかわってもいいと思います。
津村さんは「働く側も会社を思いきり利用すればいい」と説きます。記事後半では、みさき投資社長の中神康議さんや「隣町珈琲」店主で文筆家・平川克美さんが「シン・カイシャ」について語ります。
とはいうものの、転職が多い…
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