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Monday, January 10, 2022

内村航平が引退 熟考の末、心身に折り合いつけて - スポニチアネックス Sponichi Annex

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21年10月の体操世界選手権。予選の演技を前に気持ちを高める内村航平(撮影・小海途良幹)
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 体操男子の個人総合で12年ロンドン、16年リオデジャネイロと五輪連覇するなど体操界にキングとして君臨してきた内村航平(33=ジョイカル)が11日、マネジメント会社を通じて現役引退を発表した。

 内村の体は数年前から限界に達していた。個人総合で無敵進撃を続けた頃も故障はあったが、19年4月の全日本選手権で予選落ちの原因となった両肩痛は、過去とは比にならないほど深刻だった。これまでに治療で患部に打った注射は、100本を優に超える。鉄棒1種目に絞っても、H難度「ブレトシュナイダー」を投入するなど難度を上げたことで、体への負担はそれほど減らなかった。

 負けず嫌いな内村だが、取材メモを振り返ると、世界一への思いを明確に口にしたのは20年7月が最後。以降は、21年東京五輪の国内選考でも「自分の演技を見せたい」と繰り返した。タイトルを積み重ねたことで「結果を目指してもモチベーションにならない」とし、「でも、自分に対して求めるのも、きつい。諦めようと思えば、すぐに諦められるんで」と明かしている。

 自らをライバルと定め、諦めずにたどり着いたのが昨年の東京五輪であり、世界選手権だった。

 2つの大舞台を終えて進退に揺れる中、世界選手権後には「代表である自分が内村航平なんだっていうのもある。そこのプライドを取っ払えたら長くやれるだろうし、ここで終わってもいいんだろうし」と話していた。22、23年の世界選手権や24年パリ五輪は種目別の出場枠がなく、団体総合を見据えたオールラウンダー中心の選考となるのは必至。鉄棒1種目に絞った内村には厳しい状況だった。

 引退に至った経緯などは近日中に開く会見で、本人の口から詳しく明かされる。内村を取材して15年近くが経過。長く見てきた記者は完全燃焼の末、心身に折り合いをつけての決断だったと考えている。(杉本 亮輔)
 

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