日本初の鉄道が新橋(後の汐留)-横浜(現在の桜木町)間で開業したのは1872(明治5)年。14日に150周年を迎えた。当時の動力車は蒸気機関車(SL)。今では保存目的のものしか動くSLは見られないが、各地に保存されたSLも多く、部品単位で残されたものもある。その一つ、動輪が、岐阜県下呂市金山町で大切に展示されている。
動輪があるのは、同町金山の金山市民会館。玄関を入り、向かって右側の壁面に動輪がある。旧国鉄のC57形のもので、直径は1750ミリ。旧金山町民会館が完成した1974年に、当時の国鉄飛騨金山駅長から寄贈された。2008年に従来の建物を増改築して現在の金山市民会館となってからも、会館のシンボルとして引き継がれた。
C57形は、1937年から47年にかけて造られた旅客列車用の機関車。今でも、機関車の修理による代走や災害による路線の不通はあるものの、1号機が山口県と島根県を通る山口線の「SLやまぐち号」、180号機が新潟県から福島県にかけての磐越西線で「SLばんえつ物語」としておなじみだ。
金山市民会館にあるのは、動輪の刻印から判断すると145号機のもの。40年に製造され、梅小路機関区(京都市)で東海道線の旅客列車の先頭に立った。戦後の53年に三重県の伊勢・亀山地区へ移り、関西線や参宮線などを走った。現役時に高山線と縁があった車両ではないが、かつての鉄道の姿を伝える存在だ。
高山線では7月から、エンジンとバッテリーの電力で走るハイブリッド車両HC85系が特急「ひだ」で走っている。150年間の鉄道の進化に改めて思いをはせた。
からの記事と詳細 ( 【飛騨乗り物探訪】SL動輪、C57形伝える 鉄道開業150年、岐阜・下呂市で展示 - 岐阜新聞 )
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